含蓄のある話

親しい建築会社さんの、倉庫移転のお手伝いに行ってきました。会長と二人で材木を運ぶ中で、自身と材木に対する考え方の違いを感じました。我々の世代は、内装等デザインが集成材などで満たされており、無垢材でも外国の材木を好んだり、家のデザインの一部としての認識が強いです。会長は材木の機能、良し悪し、どれくらい持つのか、どういった間取りに適しているかは、材木一つ一つ見ないとわからないといった感じで、材木そのものに魅力を感じている様子でした。ただ、今は何をやっても喜んでもらえない淋しさ、材木がかわいそうだといった様子で、なかなか捨てられない理想と現実を感じておりました。お寺や、木像を作るのに使われる材料等、本当に材木を愛す気持ちは、誰かに継承して欲しいと感じました。