瑕疵担保責任免除特約

瑕疵担保責任を免除する合意は有効ですが、売主が瑕疵の存在を知っていたのに買主に告げなかった場合には、免除合意の効力を認めることは信義則に反するので、無効です(民法572 条)。判例では、免除の合意があったにもかかわら ず、売主は瑕疵を知らなかったことに重過失が あり、知っていた場合と同視できる事情があるとして合意の効力を主張できないとしたもの (東京地方裁判所平成15年5月16日判決)や、合意が締結された経緯に照らして当事者が予期しない瑕疵については合意の範囲外であるとしたもの(札幌地方裁判所平成17年4月22日判決)があります。裁判所は、瑕疵担保員責任は売買の公平を担保する重要な責任であると考えていますので、公平や信義則に反しない場合に免除合意の有効性を承認しています。